季節の変わり目になると死ぬほど切ない気持ちになることありませんか?
大好きな彼女に振られたとか、好きな人ができたとかそういうのではなく、なんかかわかんないけど無性に胸が締め付けられる感覚です。
すごく大雑把に言うと、そういった気分や雰囲気を重視した20世紀フランスではじまったものを印象主義音楽といいます。
印象主義音楽までの音楽は大きな展開や劇的な感情表現をしていました。しかし、印象主義音楽では何層にも様々な色が重ねられた色彩豊かな絵画のような雰囲気と響きの美しさを重視しています。
これだけはおさえておきたい印象主義といえばこの曲!
牧神の午後への前奏曲 / Prélude à l'Après-midi d'un faune
特徴的なフルートのソロパートからはじまるオーケストラ作品です。
これぞ印象主義音楽!といった官能的な響きと自由に動きまわるなメロディーが詩的に語りかけます。
「 夏の昼下がり、好色な牧神が昼寝のまどろみの中で官能的な夢想に耽る」という内容で、なんとも言えない浮遊感が味わえます。
ボレロ / Bolero
知らない人はいないくらい有名な曲。
めちゃくちゃ長いです。しかも最初から最後まで同じリズムが続きます。メロディーも2パターンしかありません。
しかしこの曲はオーケストラ楽器をあらゆる組み合わせで重ねていきます。オーケストラの各楽器の魅力、アンサンブルの魅力が詰まった、単調なようで多様な曲です。
水の戯れ / Jeux d'eau
モーリス・ラヴェルの繊細で華麗なピアノ曲。
水が自由に動き回るような美しい様が目に浮かぶ見事な情景描写を楽しめます。
やさしいタッチとは裏腹にピアノ曲として高難易度なため、途中で挫折する人も多いです。
まとめ
それぞれの曲に個性はあれど、印象主義というまとまりで見ると、何となく共通した音楽性があるのがお分かりいただけたでしょうか?この何とも言えない音の色彩感こそが印象主義音楽です。
次回は「何となく聴いたことはあるけど、しっかりは聴いたことがない曲」を紹介していきます。