音楽を聞いていると繰り返しをしている部分がよくあります。
繰り返し部分をすべて楽譜で書くととても長くなってしまうので、コンパクトにまとめ、楽譜を分かりやすくするためにも繰り返し記号が使われます。
リピート記号
通常の1本線で書かれた小節線ではなく、太い線、細い線、点2つで書かれた小節線がリピート記号です。
リピート記号で囲まれた部分を2度演奏したあとはそのまま楽譜の続きを演奏、もしくは曲を終了します。
それぞれ、演奏順序を楽譜の下に書いています。
演奏順
A → B → C → B → C → D
演奏順
A → B → A → B → C → D
小節の途中でリピート終了記号が挿入されている場合は曲の頭からもう一度演奏します。
演奏順
A → B → C → B → C → D → E → D → E
1番カッコ、2番カッコ
もっともよく見かけるのが、『カッコ』です。
カッコの中に1、2と書かれているので、繰り返しの順番がわかりやすいです。
演奏順
A → B → C → A → D → E
カッコ内に数字が複数ある場合はその数字の分だけ繰り返し、カッコ内を演奏します。
演奏順
A → B → C → D → B → C → D → B → E → F
D.C.(ダ・カーポ)
ダ・カーポはD.C.と書かれた場所から曲の先頭まで戻り、Fine(フィーネ)もしくは複縦線の上にフェルマータが書かれた部分まで演奏して曲を終了します。
Fineが書かれている譜例
フェルマータが書かれている譜例
演奏順
A → B → C → D → E → A → B → C
D.S.(ダルセーニョ)
ダルセーニョはD.Sと書かれた場所からセーニョマークがあるところに飛び、Fineもしくは、複縦線の上にフェルマータが書かれている部分まで演奏して曲を終了します。
ダ・カーポが曲の先頭に戻る記号だったのに対し、ダルセーニョはセーニョマークのところに戻るところが違います。
演奏順
A → B → C → D → E → B → C
Coda(コーダ)
繰り返し記号で同じ小節が繰り返し演奏されている途中で、To Coda(トゥー・コーダ)記号が書かれている場合はCoda(コーダ)と書かれた場所まで飛ばします。
To CodaとCodaの間の小節は演奏しません。
演奏順
A → B → C → D → B → C → E → F
Codaの書かれた小節の前が空いている譜面も存在しますが、つながっている楽譜と同じく繰り返し記号どおり演奏します。
譜面制作をする人はこれをコーダ切れと呼びますが、見やすさに配慮してこの記譜法がされることが多いです。
演奏順
A → B → C → D → E → F → A → B → C → G → H
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13. 音符を省略する記号