その1、2では「印象主義音楽って何?」がわかる曲を中心に紹介しました。
今回は印象主義音楽のオーケストラ作品でこれだけは聞いておきたい、おすすめを中心に選曲しました。
音楽史の印象主義の時代に作られたオーケストラ作品は実はそこまで多くなく、一般的に知られている作曲家の作品を聞こうと思えばすべて聞けてしまいます。

作品数こそ少ないですが、この時代に作られた作品に影響を受けている作曲家も少なくないため、それぞれが非常に重要な作品であることは言うまでもありません。

管弦楽の魔術師!オーケストラというえばラヴェル!

オーケストラ作品における非常に高い技術から「管弦楽の魔術師」とも呼ばれたラヴェル。
高度な技巧とは裏腹に親しみやすいメロディーやわかりやすい展開など印象派の中でも比較的とっつきやすい作品が多いです。

亡き王女のためのパヴァーヌ / Pavane pour une infante défunte

ラヴェルがパリ音楽院在学中に作曲したピアノ曲を後に自身で編曲した作品。
パヴァーヌとは行列舞踏のことを意味し、それらの伴奏音楽を説明するために付けられることがありました。
派手さや勢いはありませんが、一度聞いたら忘れられない圧倒的な旋律の美しさがあります。

マ・メール・ロワ 第5曲 妖精の園 / Ma Mère l’Oye -Le jardin féerique

ピアノ連弾曲の組曲をオーケストラに編曲した作品。
マ・メール・ロワとは英語でマザーグースのこと。
全5曲の中でも特におすすめなのが第5曲の妖精の園です。「眠りについた王女が王子の口づけで目を覚ますシーン」と、なんともロマンチックな場面にピッタリなやさしさと切なさの入り混じった美しい曲です。
中間部分からのヴァイオリンソロがまさしくテーマとしているシーンを思い浮かべることができる見事な描写がされています。

ダフニスとクロエ 第2組曲 / Daphnis et Chloé – Suite 2

バレエ音楽として作られたものを組曲版にした作品。
どちらかと言うと第1組曲よりも第2組曲の方が演奏される機会が多いようです。
第2組曲冒頭のテーマは「夜明け」。夜明け前の静けさから次第に空が明るくなっていく描写がされています。
印象主義らしい繊細な響きの変化により少しづつ音の彩度が上がっていくような、非常に凝った技法が使われています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
ラヴェルの作品にはもともとはピアノ作品だったものをオーケストラ版に編曲したものがいくつかあります。
ピアノが弾ける方は好きな作品を自分で編曲しなくてもピアノ版で演奏できるのでおすすめです!

次回は同じ印象主義でもラヴェルとは一味ちがった作風のドビュッシーのオーケストラ作品を紹介していきます。

この記事を書いた人

Ciela

音楽プロダクション「Aleile」のCiela(シエラ)です。
ポップス、CM、映像メディアのMA、環境音楽などの作曲家をしております。
シネマティックからポップなサウンドまでメディアを問わず制作を行っております。

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