オーケストラや室内楽でおなじみのヴァイオリン。
はじめてみたいけれど毎月いくら維持費がかかるかわからない。すごく高そうというイメージがありませんか?
ヴァイオリン演奏を仕事にしている方々はシビアなコンディションチェックと調整、頻繁な弦交換をするため一般的に高くなりがちです。
しかし、趣味として楽しむ分にはそうではありません。
維持費としてかかる内容は主に以下の3つです。
- 弦交換
- 弓の毛替え
- 調整、メンテナンス
それでは順に見ていきましょう。
弦交換
ヴァイオリンの弦交換は弾く頻度によりますが、2ヶ月に1回行うことをおすすめます。
古い弦では音色も演奏性も変わってしまいますので、練習の妨げになります。
ガット弦といわれる高価な弦は素晴らしい音色が魅力ですが価格も通常の倍以上します。
おすすめの弦はオーソドックスなDominant(ドミナント)です。
楽器や音色の好みによって使用する弦は変わりますが、最も使用されている弦のひとつです。
店頭での販売価格は大体7,000円前後です。
これを3ヶ月で割ると
7000 / 3 = 2333
月々2,333円となります。
弓の毛替え
弓の毛も弦と同様に消耗品です。
毎日30分程度弾く人であれば半年で交換したほうが良いです。
毛の品質によって金額が変動しますが、特にこだわりが無ければ通常ランクのもので全く問題ありません。
通常ランクの毛の平均価格が5,000円なので、これを6ヶ月で割ると
5000 / 6 = 833
月々833円となります。
調整、メンテナンス
楽器の調整、メンテナンスはいわば健康診断と一緒です。
自己診断で楽器の不具合を発見することもできなくはないですが、やはりメンテナンスのプロに頼んだ方が安心です。
また、ヴァイオリンはギターのような頑丈さはありません。
僅かな問題でも放っておくと致命的になる場合もあります。
最低でも年に1回はメンテナンスに出しましょう。
一回のメンテナンスでも修理内容によって変わりますが、修理に時間がかかる問題がなければ10,000円前後です。(お店によって価格が大きく変わります)
これを12ヶ月で割ると
10,000 / 12 = 833
月々833円となります。
他にかかる費用は?
この他にも突発的に発生する修理として以下のようなものが考えられます。
- 魂柱が倒れてしまった
- ニスがはがれた
- ペグゆるくなりすぎた
- ボディーがひび割れた
- 指板が浮いてきた
こういったトラブルが起こりえますが、頻繁に発生するものでは無いので今回の月々の計算からは除外しました。
トラブルは普段、弓の毛替えをしてもらうお店で行うのが安心です。
結果
それぞれにかかる金額をおさらいすると以下のとおりです。
- 弦交換 ・・・ 月々2,333円
- 弓の毛替え ・・・ 月々833円
- 調整、メンテナンス ・・・ 月々833円
これらを合計すると3,999円となります。
音大生やプロを目指している方は平均的に練習時間が長いためこれよりも更にお金がかかりますが、月々10,000円前後です。
(プロとして活動している方は更にお金がかかっている場合もありますが、奏者によるところが大きいので一概にいくらとは言えません。)
もちろん、この他にも松脂や細かい部品等の交換にお金がかかることがありますが、そこまで高くありません。
なぜかお金持ちの人がやっているイメージがあるヴァイオリンですが、実際は月々の維持費が約4,000円と、かなり現実的であることがわかります。
月に4,000円であれば趣味としても問題ない金額ですね。
「なんだか高そう」と躊躇している方は、是非一度はじめてみることをおすすめします!