前回の『10.拍子の種類と違い』で説明した4拍子、3拍子、2拍子は単純拍子と呼ばれる基本的なものでした。
今回はもうすこし複雑な複合拍子と混合拍子について勉強しましょう。
複合拍子
複合拍子はいくつかの音符をまとめて1つの拍として捉えた拍子です。
言葉にすると難しいですが楽譜にするとすごくシンプルです。
拍のかたまりがわかりやすいように拍ごとに音符をスラーでまとめて書きました。
6/8(8分の6拍子)
8分音符3つで1つの拍と捉えた2拍子です。
名前が6拍子とついているので6拍子なの?と思ってしまいますが、リズムの感じ方は2拍子です。
また、8分音符2つで1つの拍と捉えた3拍子と考えることもできなくもないですが、実際には2拍子として書かれている曲が多いです。
9/8(8分の9拍子)
8分音符3つで1つの拍と捉えた3拍子です。
12/8(8分の12拍子)
8分音符3つで1つの拍と捉えた4拍子です。
6/4(4分の6拍子)
4分音符3つで1つの拍と捉えた2拍子です。
さて、ここまでくるとなんとなくパターンがつかめてきたと思います。
複合拍子でよく使われる「○分の6拍子」や「○分の9拍子」は単純拍子の以下のものに対応しています。
- ○分の6拍子 → 2拍子としてリズムを取る
- ○分の9拍子 → 3拍子としてリズムを取る
- ○分の12拍子 → 4拍子としてリズムを取る
混合拍子(変拍子)
拍子には複合拍子のものも含め、2拍子、3拍子、4拍子があることがわかりました。
これらを組み合わせてさらに複雑な混合拍子(変拍子)と作ることができます。
たまにリズムがすごく取りづらかったり、途中でおっ!とつまずくような曲を聞いたことはありませんか?
もしかしたら、それらは混合拍子の曲かもしれません。
よくでてくる5拍子や7拍子
混合拍子は組み合わせ次第でいくらでも作ることができます。
ここではよく出てくる5拍子と7拍子を紹介します。
5拍子
拍子の数え方として音符の下に数字をつけています。
前半の5拍子は3拍子+2拍子ですが、後半は2拍子+3拍子です。
どちらも小節全体で見れば入る音符の数は同じですが、リズムの感じ方が変わります。
見分け方としては、音符のつながり(連桁)やメロディーの切れ目などに注目するとわかりやすいです。
7拍子
拍子の分子が大きくなればなるほど組み合わせのパターンは多くなります。
7拍子はここで紹介したパターン以外にも4拍子+3拍子のパターンも考えられます。
混合拍子が出てきた場合には楽譜に書いてあるリズムやメロディーから「これは3+2+2かな?」と分析してみてください。
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12. 繰り返し記号