初心者でもわかる楽譜の読み方 | 5. 調号と臨時記号の違い

調号と臨時記号の違いを簡単にまとめると次のようになります。

  • 変化記号が音部記号(ト音記号やヘ音記号)のすぐとなりに書かれている場合は調号と呼びます。
  • 楽譜の途中などで一部の音に対して変化記号が付けられている場合は臨時記号と呼びます。

調号と臨時記号は音を変化させる意味で似ていますが、音を変化させられる範囲に明確な違いがあります。

音の高さによる違い

調号


調号は指定した音名が高さにかかわらず、全て変化します。
この譜例ではすべてのE、A、BがE♭、A♭、B♭になっています。

臨時記号


調号の譜例と同じ音を演奏するためには臨時記号をこのようにすべての高さで付けなくてはいけません。

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小節による違い

調号


調号がついている限りどの小節でも常に指定された音が変化します。

臨時記号

  1. 同じ小節内であれば臨時記号を付けた音符以降の音も変化します。
  2. 小節をまたぐと臨時記号は効果がなくなります。別の小節で同じ音に同じ変化がほしい場合はもう一度、変化記号を付ける必要があります。
  3. 同じ小節内であれば、後から付けられた臨時記号が優先されます。
  4. 調号よりも臨時記号で指定された変化記号が優先されます。

タイのついた音符の変化記号に注意

タイで繋がった音は、繋がった音の長さ分だけ伸ばして演奏します。

  1. タイで繋がった音の一番先頭に変化記号が付いている場合は、そのまま後半の音も変化記号を付けた音のまま伸ばします。
  2. 臨時記号は臨時記号が付けられた小節内でのみ有効という決まりがありますが、小節をまたぐ音がタイで繋がった場合のみ、タイでつながれた音のみ小節をまたいでも臨時記号の効果が続きます。
  3. 小節をまたがってタイで繋がった音以外は、前の小節の臨時記号の効果がなくなります。

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6. 音の長さの基本

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