
DTMを制作するにあたって必須と言っても過言ではないキーボード。
各メーカーから様々なタイプのものが発売されていますが、一体どれを選んだら良いのでしょうか?
弾き心地と作業のスピードを考えた上での実体験に基づくおすすめパターンをご紹介します。
目次
1. どんな楽器の打ち込みもオールマイティーにこなしたい
ピアノ、シンセサイザー、ストリングス、ブラス、ドラム・・・どんな楽器もそつなくこなせる鍵盤はセミウェイト鍵盤です。
(セミウェイトよりも軽いライトウェイト鍵盤というものも存在します。)
DTMで使用する鍵盤と言えばまず最初に思い浮かべるのは軽いタッチのこの鍵盤ではないでしょうか?
キーボードタッチ、ペコペコ鍵盤と言われたりもします。
Roland A-49
コンパクト!シンプル!
机のスペースもそこまで占領すること無く鍵盤としての演奏性能も問題ありません。
RolandといえばFA08、Juno、Jupiterなど有名なシンセサイザーを数多く作ってきた歴史あるメーカーなので安心感も抜群です。
DTMコーナーがある楽器店であれば大抵おいてあります。
そのくらいメジャーでおすすめです。
Native Instruments KOMPLETE KONTROL S49
見た目のインパクト通り、これまでのMIDIキーボードとは一線を画する高機能な製品です。
まずは基本性能として、有名なFATAR製の非常に弾きやすい鍵盤とリボンコントローラー2つ、ノブいっぱいと、てんこ盛りです。
NIソフトウェアと連携してこそ真価を発揮しますが、MIDIキーボードとしても非常に優秀です。
「セミウェイトの鍵盤はYAMAHA MOTIFやRoland Fantomなどハードシンセのものしか認めない!」とずっと言ってきた僕もすんなりと受け入れられました。
もちろん、ハードシンセに付いている本気すぎる鍵盤には敵いませんが、かなりいい感じの仕上がりになっています。
何のストレスもなく、何でも打ち込めます。
本気で快適な打ち込みをしたいのならかなりおすすめの機種です!
2. リアルなピアノ演奏を追求したい
言うまでもなくピアノタッチ鍵盤がおすすめです。
ピアノタッチと言っても安価なものから、木製の高価なものまでたくさんあります。
Nord Piano 3
有名、アマチュア問わず見かける機会が何かと多いスウェーデンのメーカー、Nordです。
その中でもNord Piano3はシンセサイザー機能を削減し、シンプルな操作で使用することができます。
肝心の鍵盤はというとイタリアのFatarという、これまた有名なメーカーのものを搭載しています。
ピアノ鍵盤の中ではかなり軽く、また鍵盤の沈み込みも浅いので長時間使用してもあまり疲れません。
かといってかるすぎて弾きづらいと言うわけではなく本当にちょうどいい重さです。
ちなみに、僕は毎日この鍵盤を8時間以上使用して制作を行っていますが未だに一度も腱鞘炎などになったことはありません!
VPC1
ピアノタッチ鍵盤は数あれど、高品質な木製鍵盤はなかなか種類がありません。
その中でおすすめなのは木製鍵盤ではKAWAIの「VPC1」です。
ハンマーアクションも本物に近いのでグランドピアノなどを弾き慣れた人にはおすすめです。
大きな楽器店では展示してあるところも結構あるので、一度弾いてみてください。
想像以上に弾いていて気持ちいいです。
ここまで聞くとピアノタッチ鍵盤バンザイな感じになりますが、ちょっと待って下さい。
ピアノタッチ鍵盤が苦手なものもあります。
それはパーカッションの打ち込みです。
ピアノを再現した鍵盤なので、当然鍵盤の戻り速度もピアノに近くなります。
なので、ハイスピードなパーカッションフレーズを打ち込むにはそれなりの技術が必要です。
もう少し詳しく言うと、同音連打の技術が必要です。
ピアノ上級者でもなかなか苦戦するレベルの同音連打を日常的に行うことになるのでトレーニングと考えれば聞こえは良いですが、正直相当疲れます。
なので、パーカッションの打ち込みが多い方はあまりおすすめしません。
あと、壁や天井が薄いマンションだと打鍵音がご近所に筒抜けます。
(昔筒抜けていることを気づかずに夜中中弾いて怒られました。)
3. まとめ
結局どっちがいいの?となりそうなのでそろそろまとめをします。
結論から言うとどっちも買ってください!です。
表情豊かなピアノもハイスピードなパーカッションも何でもこなせます。
どっちも持っていれば状況に応じて使い分けることが出来ます。
ですがいきなりどっちも手に入れるのはハードルが高いのでどっちか決めます。
最初の1台はセミウェイト鍵盤にしましょう!
理由は以下の4つです。
- ピアノタッチ鍵盤よりも対応可能な楽器が多い
- MIDIコントロールノブが付いている機種が多い
- 長時間使用しても疲れづらい
- 夜中に弾いてもうるさくない
セミウェイト鍵盤では表現しきれない、もっと鍵盤の弾き心地にこだわりたいとなったときは是非ピアノタッチ鍵盤を買ってください!
(ちなみに僕は買いました。)