映画とサントラでは音楽の聞こえ方が違う

良い映画には良い音楽がつきものです。
Blu-rayが発売されたり、動画配信が開始されたら家でもう一度じっくり鑑賞、サウンドトラック(以下、サントラ)で音楽だけを切り取って楽しむ。
そんな楽しみ方をしている方もいるのではないでしょうか?

では、Blu-rayなどの映像に収録されている音楽と、サントラに収録されている音楽をじっくり聴き比べたことはありますか?

実はこの2つ、多くの場合は違うことがあります。

目次

映画の方が音が遠い

音が遠い?何のこと?と思われるかもしれませんが、サントラに比べて映画の方が「音が引っ込んで(奥まって)聴こえる」とイメージするとわかりやすいです。

なぜでしょうか?

1番の理由は「セリフが聞こえなくなるから」です。
映画で1番大切なものは音楽でも、効果音でもなく、セリフです。
重要なシーンで音楽が盛り上がってセリフが聞こえなくなったら「今なんて言った?」みたいな状況になります。(大抵の場合はセリフを引き立たせるような音楽の盛り上げ方をしていますが。)

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映画の方が音量差が大きく、ダイナミック!

映画の場合は静かなシーンと激しいシーンの音量差が非常に大きいです。
これを「ダイナミックレンジが広い」もしくは「レンジがある」と言います。

そもそもBlu-rayやDVDはCDとくらべて記録できる情報量が多く、再生機器も高品質なものが多いです。
そのため、本来映画が持っている音のポテンシャルを最大限発揮することができるためダイナミックレンジが広くなります。
更に映画館では最大限のダイナミックレンジを表現することができる再生機器とスピーカーシステムがあるため、制作者の意図が1番伝わりやすいと言えます。

映画の方が音が立体的に聴こえる!

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サラウンドという言葉を聞いたことがあると思いますが、サラウンドにも様々な種類があります。
最近のものでは前後左右のスピーカーに加え、天井にもスピーカーを設置したDolby Atmos(ドルビーアトモス)といったフォーマットも存在します。

家庭用アンプでもDolby Atmosに対応したものがラインナップされていますが、スピーカー数や音質では映画館にはなかなか及びません。

単純に、再生されるチャンネル数(スピーカー数)が多い順にならべると以下のようになります。

  1. 映画館(Dolby Atmosなど)
  2. Blu-ray、DVD(サラウンド)
  3. CD(ステレオ)

Blu-rayオーディオなど、音楽をBlu-rayに収録した作品は存在しますが多くはありません。

そのため、必然的にリッチな音楽体験をしたいなら映画館、もしくはBlu-rayで映像と一緒に鑑賞となります。

「音楽だけを映画館並の音質でサラウンドで聴けたら・・・」なんて考えることもよくありますが、なかなか難しいのが現状です。
そのため、音楽だけを集中して聞きたい場合はCDがベストな選択と言えます。

まとめ

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「映画の方が~」と書いたため、あたかもサントラが悪いように感じてしまうかもしれませんが、決してそうではありません。
サントラはそれ専用にマスタリングという音質調整の最終工程であり超重要な処理が施されています。

音楽単体で聴く際は、当然ですがセリフも効果音もありません。
目一杯音楽を聴かせることが出来ます。
そのため、音楽単体として理想的な聞こえ方がしていると言えます。

映画とサントラで音楽の違いを聴き比べて、「う~ん、この映画はいい音楽の距離感だね」なんて感じてみる。
そんなちょっと通な楽しみ方をしてみませんか?

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