印象主義音楽って知ってる? その5 ピアノ作品編

印象主義のピアノ曲は派手さはありませんが、優雅な大人の響きが楽しめます。
ワンランク上の雰囲気を演出できるため、レストランやバーなどで演奏されることもよくあります。
また、純粋に音楽を楽しむためにも勉強前の集中力アップにも持ってこいです。
今回はそんな印象主義のピアノ作品の中でも特におすすめなものを紹介していきます。

透明感のあるピアノ作品

2つのアラベスク 第1番 / Deux Arabesques No. 1

ドビュッシーのピアノ作品の中でも特に有名で人気です。
彼の作品の中では比較的わかりやすい構成であるため、印象主義の入門としてもうってつけです。
冒頭の分散和音と呼ばれる流れるようなフレーズが後半にかけての曲のうねりとなり展開されていきます。中間部分の穏やかな部分では印象主義らしい絵画的な音楽描写がされています。

小組曲 第1楽章 小舟にて / Petite Suite En Bateau

ドビュッシー作曲のピアノ連弾のための作品。全4楽章のうちの第1楽章である「小舟にて」は昼下がりの穏やかな湖畔に浮かぶ小舟に乗っているような心地よさを感じます。
演奏難易度もそこまで高くはないのでピアノが弾ける友人がいる方は是非一度演奏してみてほしい作品です。

ハイドンの名によるメヌエット / Menuet sur le nom d'Haydn

当時の音楽雑誌「レヴュー・ミュジカル」がハイドン没後100周年を記念し、作曲家へ依頼されたうちのひとつがラヴェルのピアノ独奏曲である、この作品です。
「ハイドンの名による」とはいったいどういうことなのでしょうか。
それは、一定の法則でアルファベットを音名に当てはめていったとき、「Haydn」が「シラレレソ」となり、この音の並びが曲中に使われていることから、「ハイドンの名による」と言えるのです。

喜びの島 / L'Isle joyeuse

オーケストラ編で紹介したドビュッシー作曲の「喜びの島」ピアノ独奏曲(原曲)です。
クラシック作品の中でもかなりの難曲であるため、演奏会でもなかなか聞くことができませんが、とにかくピアノの可能性を印象主義という解釈から突き詰めた作品と言えます。
オーケストラ版に比べてより1音1音がはっきりと聞こえるため、和音の変化がわかりやすいです。めぐるめく音の明暗に翻弄され5分以上あるとは思えないほどあっという間に時間が過ぎていきます。

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まとめ

ピアノ曲であれば楽譜も比較的手に入りやすく、値段もそこまでしないので演奏ができる方は是非ともチャレンジしてみて欲しいです。
オーケストラ作品とくらべて、演奏時間も短いものが多いため気軽に聞くこともできます。普段のプレイリストに印象主義の作品を数曲まぜて、透き通るような音楽のエッセンスを加えるのもおすすめです。

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